柏の葉便り

つまりは私の至らなさ

インドネシアの修士の留学生さんに「ネオニコチノイドをテーマにしたら?」と勧めたら、「インドネシアのネオニコ濃度測りたい!」「そんな旅費、貧乏研究室なんで出せない。」「なら自分で旅費作る。」とか言ってインドネシアの助成金を取ってきて自力で出…

定年までにいくつやるんだ?

今年度用に申請していた助成、2つめの「不採択」通知が届きました。残るは科研萌芽の主・副2つですが、副はフィールドがバイカル湖なので、まず無理でしょう。主も除草剤をテーマにしているので、これまでネオニコで申請した科研が全滅だったように忖度?…

ヘリウム危機

ロシアの軍事侵攻でヘリウムの供給薄が心配されていましたが、陸水研にも影響が出てきました。 陸水研では大学の担当部署からヘリウムを一定額で購入していました。担当部署は複数の業者から調達して在庫を確保していましたが、価格にばらつきがあり、差額分…

せめてハイブリッドでしょう?

昨日は3年ぶりに本郷で「水圏環境学」を対面講義しました。 理学部から「今年度は原則対面」と言われていた為ですが、私の中国人留学生さんもまだ入国できておらず、せめてハイブリッドにしたらいいのにと思っていたら案の定のことが起こりました。 当日朝…

最年長教員

今日から新年度、所属する専攻では新入生ガイダンスが行われました。参加した教員を前にして、専攻直属教員の中でとうとう私が最年長になってしまったことを実感しました。いつか来ることではありましたが。。。 大学に移動した時は定年まで18年ありました。…

貧乏暇なし

科研費に農薬関係で申請して採択された試しがなく、今回は農薬とは全く関係ないネタで基盤Aに申請したのですが、みごと不採択。6月に結果が分かる萌芽は農薬ネタなのでまず無理で、分担したもうひとつの萌芽もロシアネタなので絶対無理。来年度は相当貧乏に…

研究データ

パソコンのデータって一瞬にして消えてしまうこともあるので、私は毎日、メインにしている自宅デスクトップのデータを外付けハードディスクにバックアップして、そのハードディスクの内容をノートPCにコピーしています。つまりデスクトップ・ノートPC・外付…

投稿・修正・校正

今日は現役修士学生が投稿論文の原稿を送って来ました。ここ2日で3度くらいダメだししてますが、かなり大きな変更もすぐに修正して来ます。インドネシアからの留学生ですが英語も完璧。日本の若者は世界でやっていけるのか不安になります。 卒業生の修論を…

謹賀新年

あけましておめでとうございます。昨年は修士2年1名が無事卒業、在学している学生も国内外で調査・研究を進めることができました。一方で、第5波が落ち着いて留学生が入国できるかと思っていたところにオミクロンが出現、今のところ入国の目処が全く立って…

自著に知らされたジェネレーションギャップ

北京大を卒業後10月に研究生として来日するはずだった学生さんは、コロナのおかげでまだ入国できていません。そのためオンラインで指導しているのですが、先日、「 I'd like to read books on water ecology systems since I do not know many of the terms …

陸水研つみ残し論文

陸水研では自分がしたいテーマを(水環境である限り)自由に選べます。おかげで修論のいくつかは私の専門から離れていて手に負えず、まだ学術誌に掲載されていないものがいくつかあります。あと4年半で定年なので、それまでに私で投稿論文にできそうなものは…

さすが北京大!

北京大学で学部を卒業し、10月から研究生を始めている学生さんは、コロナのおかげでまだ入国できてません。それでリモート指導の手始めとして英語論文を3本メール添付し、「Please read them and report what you think.」とだけ書いて送ったら、2日後には各…

新入生が来れない新学期

明日から秋学期が始まります。10月入学者にとっては新年度のスタートになるのですが、私の新入生2名はどちらも入国できていません。ミャンマーから留学して修士1年に入学する予定だった学生は、奨学金の関係で4月入学に変更しました。修士受験のために研究…

東大でさえ決定的に欠けていること

まさに今、テレ朝のニュースステーションで、つくば市から見た稲妻が放映されていました。 私は雷には、すごくセンシティブです。いつも通電している質量分析計は東大の予算で購入したのですが、産総研に置かせてもらっています。理由はただひとつ、質量分析…

生きものがかり

2020年にハスが消滅した手賀沼で実験に使うために東大ハス見本園から頂いた花ハスが、順調に開花しました。勢いのある苗を手賀沼の実験に使っていただいたのですが、一部が枯れ、残った株もまだ開花まで至っていないとのこと。鉢土は同じなので、手賀沼水に…

今年の入試はオンラインではなく対面

8月2・3日は専攻の一般入試です。昨年は感染防止の観点からオンライン方式だったのですが、今年は対面で行うそうです。 キャンパスは千葉県にありますが、受験生の多くが経由する東京は緊急事態宣言下にあります。今日発表された都内の新規感染者数は1763人…

フィールドワークにハプニングはつきもの、とは言え。。。

インドネシアからの留学生さんには入国時に沿岸水を持って来てもらってネオニコチノイド濃度を測ったところ、海水で希釈されているはずなのに、かなりの濃度が検出されました。これには彼女自身も危機感を感じたようで、水田から排水が流入する淡水河川水を…

青天の霹靂(科研費の募集、もう始まってます!)

所属する研究科の事務担当者から、「令和4年度公募に関しまして、日本学術振興会のホームページに以下とおり関係情報が掲載されましたのでお知らせいたします。」とのメールが届きました。引用されていたURLを見てビックリ、科研費基盤Aの公募は既に始まっ…

はじめての二枚貝飼育

学生がたくさんいた頃の陸水研は釣り好き・魚好き学生がほとんどで、学生室には多くの水槽が並び魚が飼われていました。そして本当に久しぶりに、再び動物を飼育することになりました。イシガイです。実は私は学位論文でシジミを飼育して実験に使っていたの…

日本の高等教育、大丈夫?

ひさしぶりに指導することになった学生さんの修論締切が来月に迫りました。目次を送ってもらったら、私ならこういう構成にするという内容そのもので驚きました。彼は中国からの留学生ですが、英語は読むのも書くのも全く問題無し。当初は論文の書き方がなっ…

花ハスすくすく

ハス消滅原因を栽培実験で検討するために東大ハス園から頂いた苗のうち、手賀沼の実験に使わなかった鉢でハスが順調に育っています。写真だと3鉢で育ってないように見えますが、全く芽が出てないのはひとつだけ。手賀沼に持って行った4鉢も芽が出ていたの…

花ハスの発芽

4月30日に大学のハス見本園から分けて頂いた花ハス、12本のうち7本が発芽していました! 4~6鉢を市民団体の方にお渡しして、手賀沼で昨年、突如ハスが消えた原因を調べるのに使っていただく予定です。 残りは上記の結果から除草剤が原因かもとなったときの…

16歳以上のワクチン接種は夏以降

私が住んでいるつくば市では、65歳以上の高齢者に対する新型コロナウイルスワクチン接種が5月24日から始まります。父親は4月28日に2回目の接種を終えていたので、もう少し早く始まるかと思っていたのですが、むしろ遅めペースで進んでいるようです(父親が…

できることは何でも

大阪で起こっているような新型コロナウイルス感染者の急増は、首都圏でも起こるだろうと言われるようになりました。 陸水研の学生4名のうち、9月修了予定の修士2年は柏キャンパス周辺でサンプリングできるテーマにして、全ての実験・観測は終了しています。…

初動ほぼ完了

4月も1週間が過ぎ、初動はほぼ完了しました。 4月入学修士2名のうち、1名は研究生の間に研究計画を立てていたのでその実施を指示、もう1名は卒論とは異なる内容を勧め、方向がほぼ固まりました。7月に修論を提出予定の秋入学2年生には、修論執筆を始めるよ…

桜散る

ミッションでない研究を進める上で重宝な科研費。卒業生も私も基盤B枠と萌芽枠で出していて、基盤B枠は今日が採否結果の公表でした。 昼過ぎ早々に卒業生から「採択されたっぽいです。」とのメール。こちらはなかなか知らせが来ず、夕方になって届いた案内に…

来年度予算の初不採択

最低限年100万円で、少なくとも2年はかかると予想される研究テーマが2つあります。それで今年は科研費2種に応募したのですが、採択される保証はありません。このため1つについては、科研費申請後に民間助成にも応募して、他に科研にも応募していると申請…

ありがたや。。。

留学生さんが「自分の国のネオニコチノイド使用実態を修論テーマにしたい」と言いだし、「ごめんね。ウチの研究室は貧乏だから、現地調査に行く旅費は出せそうにない。」と答えたところ、自国から出してもらえるように話をつけたようです。 今日は今日で、来…

投稿マーチ

ハス群落では硫酸還元を通り越してメタンがでていることを発見したOBの修論、3日かかって投稿論文にまとめました。3日もかかったというべきか、できがいい修論だったから3日で済んだというべきか。次は、アメリカザリガニはハスを食べないことを安定同位…

修論お蔵入り阻止

全国のいくつかの水域でハスが急に消滅しています(2020年8月22日記事)。原因として有機物が蓄積して還元かしたとか、ザリガニの食害が指摘されています。実はそのどちらについても、陸水研の修論で検討していました。ザリガニではないことを宍塚大池で、還…