2007年3月21日地理学会「環境」セッション

演題:九州島の地理条件が水質に及ぼす影響の一評価
が、学生のみなさんの研究にとても近い内容でした。
BOD, COD, 大腸菌数, TN, TP,ECと土地利用、地質、地形を多変量解析していました。これらのデータは年変動、季節変動が大きいので、地域性を抽出するために、個々の濃度そののもではなく、対象にした観測点全体の平均で、個々の観測点の値を割った値を使っていました。
結果は、1984年以降はEC以外の濃度は低下しており、ECの影響が他の物質の濃度と最も相関が強かった。これらの現象は下水処理場増加の影響を反映していると考えられる、というものでした。
これに対して「濃度は物質全体の量を表していないから、水質に与える影響が正当に解析されていないのではないか。流量を考えて再検討すべき」との、そもそも論から疑念を表明したコメントがありました。