大きいの釣れました!

「先生、大きいの釣れました!」午前9時前くらいに、M1のI君から携帯電話。他の研究室の学生さんに手伝ってもらって、二人で牛久沼まで来たそうです。陸水研が所属する自然環境専攻では、専攻全体の教員と学生によるゼミという、総合的な研究教育体制を取っています。それもあって、異なる研究室であっても、学生さん達の交流は盛んです。幅広い分野を学べる点が、ここを志望する学生さんの最大の動機のようです。
お昼に再び、「研究室に戻ったけど、どうさばけばいいでしょう?」との問い合わせ電話。
「フラスコは直径8cmくらい、長さ15cmくらいだから、それに入るように切り身にして、内蔵は器官別にして、それぞれ湿重量を測って。。。」
今日は私もイノカシラフラスコモの卵胞子調査に出ていたので、リモート指導に終始した一日でした。
I君の獲物は、水界生態系の高次捕食者です。その食物連鎖に与える影響を炭素・窒素安定同位体比を使って検討する為に、今回は器官別に同位体を測って、同じ個体でどれくらい差があるのか、バラツキを見がてら分析の練習をする予定。同時に前処理も練習。さばいたり、フラスコにいれてフリーズドライにしたり、乾いた物をホモジナイズしたりが前処理です。
先行研究を論文で読んでも、例えばフリーズドライを実際にどうするかなど、経験していないと分からないものです。そして、私自身が全く経験していないことは指導できないと思うと、まだまだいろんな手法や考え方を身につけないとと、ますます思います。
学生さんにも、ここにいる間に陸水研だけでなく、いろいろな所に行って、常に現場に立ち返りながら、総合的な視点から問題を解決するノーハウを身につけてもらえればと思います。