ベートーベンは医師の治療で殺された?

今朝の産経新聞に、ベートーベンの鉛中毒死の原因が、当時の治療薬に含まれていた鉛だったとの記事がありました。
記事にもあるように、鉛中毒死だったことが分かった当時は、ワインに混入していたのだろうと言われていました。ベートーベンのちょっと変わった性格も、鉛が原因だった可能性が指摘されていました。しかもその原因が、治療薬だったなんて。。。

こういうことが起こったのは、昔は自然科学が発達していなかったからだとは一概に言えないでしょう。今だって、安全とされる薬で薬害が起こったりします。また、切れやすい子供が増えたり、子供による犯罪が増えている理由に、化学物質の影響はゼロとは言い切れないでしょう。

こういうことは今でも起こっているかもしれないと思って、化学物質が人間に与える影響については、あらゆる可能性を考えていく必要があると思っています。

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ベートーベン 肺炎治療の末に死亡か 法医学者が仮説発表
 ドイツの楽聖ベートーベン(1770−1827)の死因についてオーストリアの法医学者が遺髪や主治医の記録などを分析、死の直前に受けた肺炎の治療の結果、死に至ったとする仮説を米研究誌に発表した。

 ベートーベンは晩年、肝硬変や肺炎などを患い、死に至ったとされているが、死因は不明のままだ。

 仮説はウィーン医大のライター法医学部長がカリフォルニアのサンノゼ州立大のベートーベン研究専門誌に掲載。AP通信などによると、同氏は遺髪にレーザー光線をあてる方法で鉛含有量の推移などを詳しく調べた。その結果、1826年12月初めから27年2月末の含有量が特に多いことが分かった。

 記録によると、ベートーベンはこの時期、肺炎や腹水に苦しみ、主治医の治療を受け、鉛を含有した薬剤を処方された。また腹水を抜いた際に使ったクリームにも鉛が含まれていたという。ライター部長は「こうした薬剤は当時、普通に用いられていたが、これらが肝臓を壊滅させ、死を招いた」と指摘している。

 ベートーベンの鉛中毒は2000年、米研究所の遺骨などの分析で判明。愛飲していたワインに(味付けとして)鉛が入っていたとの説や、保養に訪れた温泉で服用したお湯に鉛が含まれていたともいわれている。(共同)

(2007/09/29 18:18)