修士1年I君からの報告

10月18日の日記で、リリース禁止のはずの琵琶湖で、バス釣りトーナメント主催者が私の学生に「釣ったバスはもう一度琵琶湖に放流しているから、1尾たりとも渡せない」と言い放ったことをご紹介しました。あんまり理不尽なので、思い切って滋賀県の「知事への手紙」で「こんな馬鹿な話はない」と直訴しましたら、琵琶湖課の方からお電話いただきました。
それによりますと、県としては琵琶湖ではバスのリリースを禁止しており、そのようなことがあるはずはない。それが事実としたらおかしなことなので、レクリエーション担当に確認しておくとのことでした。
バスは実験に使う予定だったのですが、その実験で修士論文を書く予定のI君は、昨日捕獲した母子ザリガニの里親になりました。今日は、宍塚大池で余分に汲んでおいた水に入れ替えた後、「ご飯も何かあげないとやはり不安でしたのでスルメをあげました。30分ほどして見に行ってみると、親でなく子供たちが群がっていました。それまではやはり怖がってか、母親のお腹から離れられなかったんですね。」とのことでした。
「 とりあえず子育てをするのは間違いなさそう」とのアメリカザリガニ、いったい子供がどれくらいの大きさになるまで育てるのでしょう。それに、赤ちゃんザリガニがスルメを囓れたのかどうかも気がかりです。
野生動物って、大人を飼うのはできても、赤ちゃんは結構たいへんだったりします。今回のザリガニみたく、何を食べているのか分からないのが一番困ります。
子供の頃、巣から落ちたスズメの赤ちゃんを拾ってきたことがあります。その頃飼っていた文鳥の雛用の餌を食べてくれず、パンを小さくして牛乳を浸したものをあげたら、食べたのはいいけど喉に詰まって窒息してしまいました。ザリガニの赤ちゃんが二の舞になりませんように。

PS:陸水研の修士論文って、ちょっと謎でしょう?バス100尾とか、ザリガニの赤ちゃんの里親とか。博士1年H君のテーマは「洞窟性カニ類の種分化と水環境」。一方で指導教官(私)は、アンモニアリッチな環境における、植物の同位体分別効果に関する論文を執筆中。。。
要は、水に関わることなら何でもあり、なんです。