2ヶ月前に亡くなった西條八束先生の奥様から、いわゆる「香典返し」が届きました。その中のお手紙には、香典の一部を故人の遺志により「国境なき医師団」と「UNICEF」に寄付しましたとのご報告と、それぞれの代表からのお礼状が同封されていました。
私も水仕事をしていますから、いつ事故に遭うか分からず、息子には日頃から万が一の時の事を伝えてあります。でも香典については全く考えていませんでした。いかに死ぬかは、いかに生きるかです。先生がご自身の死後について細やかに考えておられたことは、そのまま先生の生き方を反映している、つくづく西條先生らしいと思いました。
奥様ともにフランス文化に造詣が深く、「娘さんに」とフランス語の童謡カセットを贈って下さった西條先生。フォーレの「ラシーヌ賛歌」を繰り返し聴きながら、そんな先生を偲んでいました。