十二支ツリー

つくば市中心にあるセンター広場には、毎年この時期になると、市民から公募されたデザインで飾られた100本のクリスマスツリーが並びます。周辺のケヤキもライトアップ、市のシンボル鳥のフクロウのライトもかわいらしく、ショッピングモールにはチボリのそれに似たメリーゴーランドが設置され、子供達ともども、冬の夜は結構楽しめます。
ちょうどそんな時期に、ニュージーランド(NZ)からの高校生を1週間お預かりすることになりました。母国では放課後、図書館でバイトしているというので(大学の授業料稼ぎ。NZもアメリカ同様、親が授業料を負担するのは一般的ではないようです)、夜まで開館している市立図書館につれていきました。つくば市は外国人研究者が多いので、書籍だけでなく雑誌や絵本も、英語・中国語・韓国語・フランス語・イタリア語・スペイン語ポルトガル語・ロシア語のコーナーがあります。「こんなのNZの市民図書館ではありえないです」「いや、日本でも、たぶんここだけ」
そして図書館を出てすぐにある100本のクリスマスツリーにもびっくり。海の生き物が飾られたツリーや、キョロちゃんツリー、ラーメンツリーなど、笑えるツリーやクールなツリーに感心して「クリスマスのイルミネーションはNZでもあるし、ツリーも飾られるけど、市民公募のこんな楽しい企画はNZにはないです」「いや、日本でも、たぶんここだけ」
その彼が、ねずみ、うさぎ、虎などが飾られたツリーの前で足をとめ、「This is junishi tree」今度はこっちがびっくり。え?何で十二支なんて知ってるの?彼曰く、NZではjunishi shopがあって、自分の干支グッズを買うのがブームなんだそうです。息子の干支を尋ねるので「猿だよ」と言ったら「じゃあ1992年生まれですね。」息子自身、干支からすぐに生まれ年なんて言えないのに、彼はどの干支だと何年生まれって覚えちゃってるんですね。「叔母はドラゴン年なんで、グッズが可愛くなくて不満そうです」「亥年の友達には猪はブタだぞ、なんてからかうこともあります」
因みにこの彼、肌の色からマオリ族かと思っていたら「先祖はレバノンから来ました」。遠い昔、オーストラリアに移住するレバノン人が乗った船が、悪天候でNZに流されてしまったとか。サンゴ礁の研究でオーストラリアには何度か行っていますが、まだ行ったことのないNZ。隣国とは言え、オーストラリアとは違った「!」がいろいろありそうです。