昨日の実習はあいにくのお天気で、私の干潟解説も資料の読み上げだけになってしまいました。残念。
とはいえ、午前中の「かずさアカデミアパーク」の「かずさDNA研究所」と「独立行政法人製品評価技術基盤機構バイオテクノロジー本部」の見学は、私にとって初めての訪問で、とても参考になりました。なかでも「かずさDNA研究所」の説明をしてくださったT先生には「遺伝子解析の研究が広く自然環境の問題に貢献できる方向として何がお勧めでしょうか」と初歩的な質問をしたところ「メタゲノム」というキーワードを挙げられました。
これは面白そうと今日にでも調べようと思っていたら、先ほどそのT先生からご親切にもメールいただき、
メタゲノムに関する最近の総説では
高見英人「環境機能ゲノミクス研究の基盤となるメタゲノム解析」
化学と生物、Vol. 45 No.5 2007 330-
が適当。また、世界全体のメタゲノム研究の対象は、
http://www.genomesonline.org/gold.cgi?want=Metagenomes
が、比較的よく網羅しているとの情報をいただきました。
専攻の学生さんには、昨日と今日の実習で、何か得るものがありましたか?
1日にひとつ新しいことを知る・身につけると、1年で365項目です。私は20才から研究を始めたので、自分が関心を持っている水環境について1日1項目、約28年新しいことを覚えたら、1万項目以上になります。よく宍道湖・中海についてどうしてそんなにいろいろ知っているの?と驚かれますが、この1万項目のうち半分は、一番関心を持っている宍道湖・中海関連ですから、最低5000項目は知っていても全然不思議はないわけです。
みなさんもこれから2年間、自分が関心を持っているテーマについて、1日1つは新しいことを知る・身につけるようにしてください。修論完成までに500以上が身に付きます。
思い切ってブログを毎日公開する、というのもひとつの手だと思います。私は脳の後遺症のリハビリとして、指先を動かし、文章を書くという創造部分を刺激し、かつネタ探しに新しい何かを探さざるを得ないブログを匿名で始めました。当初は大変でしたが、おかげでいろんなネット上の知人ができ、脳のリハビリにはずいぶん役だった気がします。社会に出たら文章を書くことは必須ですから、その準備としても役立つと思います。
(追伸 4月26日)
上記でご紹介いただいた
高見英人「環境機能ゲノミクス研究の基盤となるメタゲノム解析」
化学と生物、Vol. 45 No.5 2007 330-
に、Gold Genomes OnLine Database v2.0が紹介されていました。
http://www.genomesonline.org/