統計とは何か

環境計測論の講義資料作りのため、3年ほどまえに受講した社会通信教育「エクセルによるデータ解析コース」(財団法人実務教育研究所)のテキストを読み返しています。
当時も印象に残った「統計とは何か」というタイトルの文章、また改めて、すごいなあ、と思いました。

「昨今は、ちまたにデータがあふれている。しかし、データはそのままでは単に数字の束に過ぎない。データが持っている意味のある情報を取り出すには、統計解析の能力が必要である。」

ここまではお決まりに近い文章ですけど、

「情報とは、なんであろうか。広辞苑によると「情」とは「物事に感じておこる心の動き」とある。とすると「情報」とは「心にひびく報せ」ということになる。データを集約して見る人の心をゆさぶるようにする技術、それが統計的方法である」

私も統計をそのように理解しています。それで学生さんには「言いたいことをデータに語らせるために図にしたり、統計をとったりする(何のあてもなく統計をとっても、普通何も見えてこない。先に散布図などで分布を見て思いつくこと以外、統計は語らない)。」と執筆の指導をしています。ですけど「人の心をゆさぶるようにする技術」とまでは、さすがに。。。