横浜市の水はおいしい、まずい?

横浜市立大学の1年生対象の科目で、富栄養化によって水道水源にどのような弊害がでるか講義しました。

富栄養化によって有機物が多くなった水に塩素消毒をするとトリハロメタン類が出来るという辺りは、文系の学生さんには難しい話なのですが、イメージとしては分かっていただけたようで、「普段、何の疑問もなく飲んでいる水道水も、将来を気をつけなくてはと思いました。」との感想を多数いただきました。

面白かったのは、秋田、山形、長野から来られた学生さんが、「水道水がとても飲めなくて、ペットボトルだけ飲んでいました。その理由がよく分かりました。」との感想を書いてくれたこと。何が本当なのか、物心つくまえから、自然の水の味をしらないと、それがおかしいと感じないのかもしれませんね。

唯一、生まれながらのハマッコで水道水が飲めないと書いた学生さんは「親から生まれる時代を間違えたのね」とため息をつかれるそうです。水道水を飲むとアレルギーがでて飲めない。
「だから先生の、地産地消、江戸時代のライフスタイルの参照というお話は、すごく興味深かったです」

大教室いっぱいの学生さん達のほとんんどが、最後まで背筋を伸ばして、ポイントを理解しようと聴いてくれて、とても嬉しく思いました。そして講義の後、2名の学生さんが質問に来ました。

実は、この前の週、同じくらいの量で、東大教養学部1年生に講義をしたら、途中で寝るは、分からなくなったら退席するは。。。そして唯一の質問は「板書が写せなかったので、スライド見せてください。」市大と同じように、私の講義は写真や図が多くて70枚くらいあるから、全部写そうとはしないこと。そのスライドのポイントを自分の頭で要約してメモ書き程度にするようにと指導したのに、まるでコピー機のように写そうとする学生がいるのです。
東大生はバカになったか?」(立花隆)ではなく「東大生は自分では考えないバカ」ではないと私も思っていたいので、来週はちょっと実験しようと思っています。


PS:あとで先輩の教員にこの話をしたら、駒場では科目ごとに「シケ対(試験対策委員)」というのがいて、講義の内容や試験対策をプリントにして配付する。講義後にやけに熱心に聞いてくるのがいるなと思うと、たいがいそれです、とのことでした。
私は文科III類の中でもロシア語クラスというかなりマイナーなところにいたからかもしれませんが、当時はシケ対なるものはなかったと思います。特にロシア語クラスの面々は、成績のためではなく、本当に学びたい、知りたいということに価値を置いて講義を選んでいたような気がします。
私自身は、針の穴をつつくようなことを延々だらだらしゃべる講義は嫌いでした。当時の相関社会学の3,4年生用のを教養生にも公開している講義のように、1週間に5冊は読んで、それでもどんどん進んで追っかけるのがやっとみたいな講義の方が、知的刺激が大きくて快感でした。
それで市大でも駒場でも、当時の私が聴きたかったような講義をしています。