安定同位体の国際シンポジウム

先日ご紹介したISI2008(The 4th International Symposium on Isotopomers)に行ってきました。一番のお目当てだったBrian Fryさんの発表は、期待通り、とても興味深いものでした。
生物の炭素・窒素・硫黄の同位体を同じサンプルで測るだけならこれまでにも研究がありますが、彼は同時にカルシウム、マグネシウム、ホウ素、鉄、ナトリウム、マンガンカリウム亜鉛、リン、銅の濃度も測っていました。それらの傾向が同位体の傾向と一致するのは一見不思議な気がしますが、同位体で示される食性やなわばりの違いが、蓄積する他の元素にも違いをもたらしているとすれば、当たり前なのかもしれません。
参加者の半分は外国人ではないかと思われるほど海外の著名な研究者を招いてのシンポジウムで、D4のT君の研究に直結するCasciottiさんも発表されてました。せっかくだからポスドクの口ないかとか聞いてきたら?とけしかけたら、いろいろアドバイスいただいてきたようで、「本当に実力のある人って寛容なんですね」との感想でした。