LOICZの科学運営委員になりました

今年からIGBP-LOICZのSSC (Science Steering Committee, 科学運営委員)を務めることになりました。

IGBPは国際科学会議(ICSU)が主催する学際的な国際研究計画で、1986年に設立されました。地球全体のシステム、生命を育む環境、地球全体のシステムで生じている変化および人間活動による影響の現れ方を支配する物理学的、化学的および生物学的プロセスの相互作用を記述し、理解することを目的としています。

LOICZはLand Ocean Interactions in the Coastal Zoneの略で「ロイックス」と読みます。IGBPのプロジェクトの一つで、日本語訳は「陸地-海洋:沿岸域における陸域−海域相互作用研究計画」です。

私がいまいる専攻は「陸域」「海域」と分かれていますが、地球は一つのシステムですから、そういう分け方はあまり本質的ではありません。水をやっていたら陸水、海水、大気、地下水はすべてつながっているのです。日本にいると自然科学にたずさわっている人でも、たとえば大気が陸水に与える影響なんて発表を学生にさせても基本的なところでなかなかわかってもらえないのですが、同じIGBPのプロジェクトであるIGAC(大気:地球大気化学国際協同研究計画)にはプロジェクトの概略図に「陸水への影響」と大きく書かれています。

SSC就任を契機に陸水研での研究も陸水に限定せず、広く「水圏を通じた物質循環」を意識して展開したいと思います。あと、英語のリハビリ(=脳が縮んでズタズタになったらしき英語の神経回路の修復)も、そろそろ本気で取り組まないと ^^;