大学での安全

前日の産総研に引き続き、昨日(15日)は新領域環境系の新年会でした。ここでもいろいろ楽しいお話をうかがえて約90分があっという間でした。
特に関心を持ったのは、環境システム学専攻の大島先生が会長を務めておられる「研究実験施設・環境安全教育研究会」(Research for Environmental Health & Safety Education、略称REHSE)です。学内委員として11月まで安全委員をしていて、その委員会で大島先生が緊急時避難マニュアルの作成など積極的に活動されていて心強く思っていたのですが、学外でもこのように幅広く「研究における安全」を考えておられたのですね。
たとえば、試薬庫を何らかの個人IDと関連したもの(それも普通に学生が持っていそうなもの)を使ってしか解錠できないようにするとか、ユーザーの仕様に真に即したドラフト選定を可能にする仕組み作りとか、実に様々なことをこの研究会を通じて検討されているとのことでした。
1月21日13:00-17:00に東京大学本郷キャンパス山上会館大会議室で研究会が開催され、実験支援ツールWG、実験室計画WG、局所排気装置サブワーキング、教育プログラムWG、普及促進サブワーキングそれぞれから報告されるとのことです。
この研究会のホームページによる会の目的を学生の安全という観点から抜粋しますと、

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研究実験室の安全は、取扱い・操作上の技術的失敗、反応等に関する認識不足、習慣から来る不注意・ミス・思い込みに起因する危険が、全て排除されて初めて獲得出来る。
本研究会(研究実験施設・環境安全教育研究会)は、化学を中心に、バイオロジーナノテクノロジーなどを含めた領域において、理想的とは言えなくても大学として最低限と思われる研究実験環境レベルの設定と普及を目指す。

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学生さんの身近にいて操作を見てもらえる助教や技官ポストが削減の一途をたどる今日、国の宝である学生さんの安全をいかに守るかは、社会がもっと関心をもって改善を図るべきことだと思います。こんなにたくさんの学生さんをお預かりしているのに、うちの環境棟にはAEDさえありません。産総研ならAEDのみならず、要所にマスクやヘルメットなど避難に必要なものを格納したボックスが設置されています。

関心を持たれた方は、是非、下記HPを参照されてください。

http://www.rehse2007.com/index.html