道は遠い。。。

滋賀県の委員会関係で、早崎内湖に行ってきました。昭和47年に完了した干拓によって農地になっていたのですが、かつての内湖が琵琶湖と水路でつながることで魚類の産卵や生息場所などとして琵琶湖の環境を保全する役割を果たしてきたことが指摘されるようになり、平成13年から干拓された土地の一部に湛水して内湖機能の再生可能性について検討しているものです。
下の写真は湛水試験地の北半分です。当初は沈水植物が生えていたそうですが、今はヒメガマなど抽水植物が多く、南半分は柳の進出が目立っているそうです。ハスも繁茂しはじめて、県では駆除を行ったとのこと。

下の写真は、さらなる湛水が予定されている農地です。干拓の際に盛り土した農地もあり、今のままでは湛水しても水深がかつてほど確保できないそうです。そうなると実験地の南側のように柳などが入り込むかもしれません。

一度改変した自然は容易に元には戻らないことが、あらためて実感されます。自然を再生させる試みはもちろん大切ですが、それにもまして大切なのは、今ある自然環境を安易に改変しないことでしょう。