ひらめく脳

昨日土曜の夜は、家事をしながらNHKの追跡!A to Z「脳の秘密 未来はどう変わる?」をちょこっとだけ見てました。
羽生名人他プロ棋士の脳とアマチュア棋士の違いとして、直感力を要する問題を解いているときに、前者では脳のうち、行動の習慣化に関わるとされている部分が活性化していました。将棋のような思考作業についても習慣化に脳のこの部分が関わっていることが示されたわけです。プロ棋士とアマ棋士のこのような違いをもたらした要因として「毎日3時間集中して」同じことを繰り返すことが大きいとのことでした。
国際誌がなかなか書けない若者に対して私は常々、関連する国際誌のレビューを2時間前後、データ解析も含め論文執筆作業を1時間前後毎日行えば、3ヶ月で必ず書けるようになると言っています。番組を見ていて、3ヶ月でプロになるのは無理にしても、毎日研究論文を書く練習を続けていれば、それが習慣となって直感力も出てくると言うことかなと思いました。
身近にいる博士課程学生やポスドクさんを見ていると、会議や入試やその他もろもろの雑用が降ってこない分、「集中しないと論文を書く時間がとれない」という切迫感が希薄なように見えます。本当は書かないと高学歴ワーキングプアになってしまう危機的状況にあるのにね。
私は学部3年で文系から理系に移ったので、修士卒業までは学部1,2年でやっていなかった数学やら物理化学やらの自習、進学先である地理の勉強、学部1年から始めていた多毛類の分類の勉強などで、毎日やらねばならないことがたくさんありました。博士課程では主婦業や低温殺菌牛乳を広めるお手伝いなどで、やはり時間が限られていて、とにかく1時間でここまでする、と集中して何かをする習慣が学生時代に身についた気がします。
国際誌投稿論文を書けるようになりたいならば、ともかく毎日「集中」して自分のテーマを論文にする時間を最低3時間(できれば4時間)確保できるよう、日課、週間予定、月間予定を立てて実行してください。また時間を区切って作業するとか、だらけたら思い切ってジョギングするなど、集中した時間を多く確保できる工夫もするとよいのかなと思います。