1950年代半ばまでの日本は、平野部の淡水湖沼や汽水の潟湖で、水草や海草・海藻(ホンダワラ類)を肥料として使っていました。その実態を「里湖モク採り物語」という本にまとめていたので、まさかホンダワラ類の1種であるアカモクが今でも食用にされているとは思っていませんでした。
たまたま、デパ地下お総菜売り場の出店で、「ぎばさ」と呼ばれる海藻を目にしました。「おいしいよ、体にいいし。よかったら味見してみない?」と呼び込まれて試食したら、磯の香りがアオサよりも強くて、本当においしい。
「これ、なんて言う海藻ですか」「アカモクのことです」
え?ホンダワラ類を食べる地域があるの?
さっそくネットで調べたら、秋田の方にとって「ぎばさ」は大阪人にとっての「ハモ」みたいです。6月になったら「ハモ食べたい、ハモ食べたい、何で関東にはハモがないの〜〜〜!」とぼやき続ける私なので、ネットで見つけた
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この「ギバサ」つい最近まで、首都圏では簡単には手に入らないものだったらしい。「ぎばさが食いたい」という地元出身者の悲痛な叫び?を聞いたことがある。
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には、大きくうなずいてしまいました。
海藻の食文化って、南北に長い日本では海水温の温度差が大きいから、そして年中安定して採取できるものではないから、すごく多様性に富んだものになっているような気がします。たとえば富栄養化した海岸にべったりついているアオサ類。東京湾沿岸にいくら生えていても採って食べる気配がありませんが、沖縄に行けばアーサーと呼ばれて食用になっています。
変わったところでは、私の父方の里では、おせち料理として昆布巻きの代わりに焼いたフナをアラメで巻いて煮込んだものを食べます。アラメを食べる地方は他にもあるようですが、フナのアラメ巻きを食べるのは、伊勢湾周辺に限られるようです(他にもこういう食べ方をするところがあったら教えてください)。
(追記 9月7日)
島根県の知り合いからの情報提供です。
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