なぜ女性に多い疾患なのか

昨日のブログでご紹介した化学物質過敏症と謎の肺ガン、原因は化学物質という共通点がありました。
そして、化学物質過敏症脳脊髄液減少症は、似た症状が驚くほど多いのです。脳脊髄液減少症の原因は硬膜に穴があいて、それがふさがらずに脊髄液が流出することが原因ですが、ではなぜ硬膜の穴がふさがらないかについては、議論されていません。私自身は、化学物質が原因ではないかと考えています。
そうすると、これら3つ(謎の肺ガン、化学物質過敏症脳脊髄液減少症)の共通項として化学物質が考えられるのですが、既に観察事実として、これら3つにはさらに共通点があります。それは「女性の方が多い」ということです。
なぜ女性の方が多いのか。ホルモンの違い、脂肪が多いなどとともに、もしこれが男児に起こっていたら出生前に死んでいた(化学物質の影響で男児出生率が低下しているかもしれない、という説が正しければ)という可能性もあるのかな、と思っています。
ヒトを使って実験できないこのような現象を、シミュレーションするのか、ラットや猿で実験するのか、ゲノムから挑戦するのか。いろいろ手法はあると思いますが、私には疫学調査も有効な手法と思われます。もし誰もやらなかったら、退官したら医学部に入り直してやってみたいテーマです。でもできれば、どなたか修論D論で、私の研究室で挑戦してみませんか?その場合、私は指導はできません。一緒に考えるということでお願いします。
博士課程の出願期間は11月30日〜12月4日です。