高校の恩師

大阪出張を利用して、高校の部活でお世話になった恩師に20年ぶりくらいにお会いしてきました。高校を中退したので先生にご指導いただいたのは2年間だけですが、生物と環境に対する基本的な考え方は先生から学んだと思います。
先生は私が在学していた当時から「大学に移ってはどうか?」と誘われるほど、軟体動物某群の分類において優れた研究をされています。でも「大学にはある程度方向が固まった学生が来るだろう?僕は高校で、まだこれからどの方向に行くか固まっていない子達に、生物に関心を持ってもらう方がずっとやりがいがある。」と言われてました。その高校の職も、生物部の後輩が学位をとっても就職がなさそうと知るや、定年前に退官され、彼に職をゆずりました。
たぶん先生の生物の授業に魅せられた為でしょう。大阪教育大学教育学部附属高等学校天王寺校舎(高校としては日本で一番長い名前なんだそうです)の出身者から生物関係の研究者が結構たくさんいます。そのお一人が京都大学山中伸弥先生。
もう79歳になる恩師は若い頃から心臓発作があるのでいつも薬を持ち歩き、昨年は結核白内障と手術続きたったとのことですが、「最近は仕事が遅くてね。でもようやくこれを出したよ。」と2009年の貝類学雑誌に掲載された英文の新種記載の別刷を下さいました。やれやれ。私も後遺症をいい訳にせず、国際誌の筆頭書かなくちゃ。
日本における形態分類学の現状と問題点について教えていただくなど話題は尽きず、ついつい2時間もお邪魔してしまいました。

追伸:
大阪と言えばお好み焼き!少食なのでこのために朝食・昼食を抜いて、ホテルでおすすめのお店を教えていただいて、夕食はお好み焼きとたこ足を一人前しっかり食べてきました。満足、満足。