瀬戸内海の生物多様性保全のための三学会合同シンポジウム「上関(かみのせき):瀬戸内海の豊かさが残る最後の場所」をご紹介します。
1月23日に私が仕掛け人で開催するシンポジウムでも、埋め立て問題が取り上げられます。また、沿岸環境に関わる組織紹介では、国際エメックスセンターの科学・政策委員であり、瀬戸内海研究会議会長である松田先生にご講演いただきます。それで、ふと思いついて、上関シンポジウムの事務局の方に「瀬戸内海研究会議をご存知ですか?そちらにも案内を出されましたか?」と尋ねたら、存在をご存じなかったとのことです。
改めて、1月23日のシンポジウムでもくろんでいる「沿岸環境関係組織の情報プラットホーム作り」は意義があると思いました。
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
シンポジウムの趣旨
瀬戸内海は、日本の沿岸海域の中で、ひときわ高い生物生産力と生物多様性を有する内湾だったが、その生物学的な豊かさは、近年の沿岸開発によって大きく損なわれてしまった。その中で、周防灘の上関周辺は、本来の豊かさがよく残されている稀な場所である。
しかし、今、ここに、原子力発電所の建設が計画されている。その環境アセスメントは、きわめて問題の多いものであった。これに対して、生物学研究者の組織である3つの学会(日本生態学会、日本ベントス学会、日本鳥学会)は、生物多様性保全の視点から、もっと慎重な環境アセスメントを求める要望書を事業者に提出している。しかし、これらの要望書は、全く無視され、埋め立て工事が着工されようとしている。
このままでは、今までかろうじて残されてきた瀬戸内海本来の豊かさが完全に失われてしまうかもしれない。そのような取り返しのつかない損失を防ぐために、学会の「要望書」の内容を多くの人に知っていただきたい。
開 催日: 2010年1月10日(日)午後1時30分〜4時30分
会 場: 広島国際会議場 国際会議ホール「ヒマワリ」
〒730-0811 広島市中区中島町1-5(平和記念公園内)
電話 082-242-7777
会場周辺地図(http://www.pcf.city.hiroshima.jp/icch/pdf/plan_map01.pdf)
参加費:無料
主 催: 日本生態学会 自然保護専門委員会
日本鳥学会 鳥類保護委員会
日本ベントス学会 自然環境保全委員会
後 援: (財)日本自然保護協会、(財)世界自然保護基金(WWF)ジャパン、NPO法人ラムサール・ネットワーク日本
事務局、問い合わせ先:
日本生態学会上関原子力発電所問題要望書アフターケア委員会
代表:安渓遊地(Tel: 083-928-5496、e-mail: ankeiyuji@gmail.com)
庶務:佐藤正典(Tel: 099-285-8169、e-mail: sato@sci.kagoshima-u.ac.jp)
プログラム案:
13:00:開場
13:30:-13:35(主催者挨拶)立川賢一(日本生態学会自然保護専門委員会委員長)(予定)
13:35-13:50:はじめに(シンポジウム全体の趣旨説明)「上関原子力発電所建設計画のあらまし」佐藤正典(鹿児島大学)
13:50-14:35:講演1「周防灘に残されている瀬戸内海の原風景」
加藤真(京都大学)
14:35-15:05:講演2「希少な鳥類について」
飯田知彦(九州大学大学院・日本生態学会)
15:05-15:35:3学会の要望書の説明
安渓遊地(日本生態学会上関問題要望書アフターケア委員会委員長)
向井宏(日本ベントス学会前会長)
佐藤重穂(日本鳥学会鳥類保護委員会副委員長)
15:35-15:45:コメント1「陸上生物、里山の観点から」
野間直彦(滋賀県立大学)
15:45-15:55:コメント2「生物多様性保全の視点から」
花輪伸一(WWFジャパン)
15:55-16:00:コメント3「生物多様性条約に基づく国の政策」国会議員(調整中)
16:00-16:30:質疑応答
16:30-16:35:(閉会挨拶) 風呂田利夫(日本ベントス学会会長)