中国方面から流れてくる産廃

日本海側の研究所に勤務している方から、今月に入って海岸漂着物が増えてきたとのメールをいただきました。20L容量のポリタンなども流れてきて、中には強酸が入ったものがあるので、研究所で重金属の有無を分析しなければならないそうです。こうなると意図的に海に産廃を捨てているとしか思えません。海洋への廃棄を禁じた国際法違反ではないでしょうか。

10年くらい前に、フィールドにしていた石垣島の海岸に漂着するゴミ(しかも中国の文字ばかり!)を見て、これはひどいことになりそうと思っていました。9月にとある学会で五島の状況をうかがい、事態が急速に悪化していると知りました。。

1月23日に柏キャンパスで行われるシンポジウムで、海ゴミだけで3演題あるのは、日本の沿岸環境にとって、下手をすると致命的な打撃を受ける問題だと思うからです。国民の多くが太平洋側に住み、特に官庁のある東京では目の前に現実が見えないのが、解決を遅らせる一因ではないかと感じています。

メールをくれた知人は、行政(特に中央官庁)は地方自治体の現場の声を聞こうとしないと感じているそうです。海ゴミ問題は地方自治体レベルで解決できる問題ではないと思いますし、環境省だけで解決できる問題でもありません。中央官庁が現場の問題を把握して集約し、官庁横断的に対応していかなければ、本当に環境を守ることはできないと思われます。