猛暑でも涼しいエコハウス

高気密高断熱の家はVOC(=揮発性有機化合物)が高くなりがちですが、我が家はクロロホルム以外は、調べてもらったVOC全てが、締め切った真冬でも外気より低いというエコハウス。床を無垢材にして、ワックスもなにも塗らなかったことから、木が吸収してくれているのだと考えています。クロロホルムはおそらく水道水起源で、予測はしていたもののやりようがなく、今後の課題。
その我が家は夏もやっぱりエコ。新築してから今日までの10年間、1カ所だけ居間につけたエアコンは、1年に1、2回しか使いません。今年の猛暑も、今のところ扇風機でしのいでいます。2階に至ってはエアコンを取り付けさえしていません。
設計時に気をつけたのは風通し。東西、南北、どちらの方向にも風が抜けるように窓を配置しました。勝手口の扉も、夏は窓のように風を通せるものにしました。また窓を開けていても不審者が侵入しないよう、1階の窓には格子を入れました。
2階も同様に格子を入れるべきところは入れ、天井近くにも熱気を外に出せるよう小窓をつけました。この窓は全開してもモルモットか小型猿程度しか出入りできないので、夏は常時開放しています。ただし、それらの工夫だけでは、2階はここまで涼しくなかったろうと思います。我が家の屋根にはソーラーパネルが貼ってあって、太陽熱で床暖房と温水作りをしています。つまり、通常は屋根裏にこもる熱が床下に送られているわけです。
つくばという郊外に建てたことも功を奏しました。今のところ南北方向は空き地、東側の一軒家は平屋で、風通しを妨げるのは西側の2階建て集合住宅だけ。南側は家が建っても個人住宅、かつ我が家との間に庭があるので、風通しに支障はでてこないと思っています(土地を買うときにはそのあたりも検討。もちろん、地盤、戦前の土地利用、断層の有無なども)。私のわがままをまじめに検討して建てて下さった、地元の工務店さんにも恵まれました。
地学や水環境の知見をフル稼働して建てたエコハウス。雨水利用システムや透水性アスファルトなど、想定外の問題発生案件もありますが、自己採点では十分及第のプロダクツです。