【第40回りっつん夜学】「水」から考える環境と暮らし

産総研地質調査総合センターが展開している「ジオネットワークつくば」の後援で、ベジタリアンレストランで講演することになりました。タイトルや内容は、店主の方がメールのやりとりを重ねて考えて下さいました。まさしく話したい内容になって,嬉しいです。
陸水研でしばしば、水環境について今やっている研究が、ここだけで終わりになってはいけないと言います。それが生活にまで広がらなければ、どこかに誤魔化しがあるか偽物だと思います。例えば、水域での生物多様性や生態系保全を唱えている研究者で、何の疑問もなく合成洗剤を使い、シャンプーを使い、庭では薬剤なしに育てるのが大変なバラを美しく咲かせていたら、その研究者の学問は机上の空論である可能性が高く、用心した方がよいでしょう。

【第40回りっつん夜学】
http://www.ritzn.jp/ritzn/yagaku.html
「水」から考える環境と暮らし 〜水の行方に思考を走らせる〜
(ジオネットワークつくば*後援)

講師:山室 真澄 教授(東京大学大学院新領域創成科学研究科

■ 9月1日(水) 19:00〜21:30
■ 人数:30名(先着順。定員になり次第締め切らせていただきます。)
■ 参加費:2,000円(お食事付)
■ メニュー:きのこスープパスタ、胡桃味噌おにぎり、栗おこわ、かぼちゃプリンなど…秋の味覚でお待ちしております。

『水の旅人/侍KIDS』という映画がありました。水の源からやって来た身長17センチの小さな侍と、水質汚染で体を蝕まれ日増しに弱まる侍を身体をはって守る人間の少年が、海を目指して旅に出るアドベンチャーストーリーでした。少年は水の精との関わりで、勇気や自然への優しさと武士の心を学びます。

山室先生のナビゲートで、私たちが水の旅人となり、環境と暮らしについて考える夜学です。

「石油から合成された石油系界面活性剤が含まれる洗濯洗剤などの合成洗剤は水質を汚染する」と認識しているけど、ひとつひとつの単語の概念は曖昧で、それがどう水質を汚染して、やがてどんなサイクルで、どんなかたちで私たちの暮らしに影響を与えるのか、実のところ私達は深く知ることや考えることを億劫がっているのではないでしょうか。

知りたかったけど踏み込めなかった「水と環境と暮らし」の関係についてのお話です。

ジオネットワークつくば
生活と科学をつなげるためにつくられた、研究者と生活者を結ぶネットワーク
http://www.geonet-tsukuba.jp/geonet