湖岸植生の再生とは?霞ヶ浦の例

消波堤を設置することで「多様な植物群落を再生」すると主張をしている某NPO法人が、「効果はご覧の通りです。目に見えて植生帯が豊かになりました。」と10年前の写真を載せています(2010年11月3日現在)。
http://www.kasumigaura.net/asaza/03activity/01lake/03soda/index.html#soda-1
その現状を見てきました。
最も堤防側は、外来種セイタカアワダチソウの群落、湖岸には樹木が生えています。

左側に池のようなものがあります。近づくと下記の看板があり、保育園児にアサザを植えさせたようです。

ほかの場所も見てきました。やはり湖岸すれすれに木が生えています。湖を一周して、ほぼこうなっていました。同行した陸水研の学生の感想は「こんな変な湖は初めて(諏訪湖近くの出身の学生)」「まるで樹林化した川みたい(樹林化を研究している学生)」でした。

上記某NPO法人がホームページに載せている図のような、堤防側に木、水面側にヨシということにはなっていません。これは湖沼本来の植生ではなく、埋め立て地の植生だと思います。この結果を見たら、消波堤を設置することで湖沼本来の植生を再生させることはできず、埋め立て地を作ってしまった、ということになるのかと思います。

☆インターネットでは、反論するサイトでなければ不都合な情報はでていません。都合のよい写真だけ載せていても、見ている人はそれが全てと思いがちです。どうすればよいのか、思案中です。