河北潟

金沢で開催されている第21回廃棄物資源循環学会に招かれ、「資源循環と生物多様性に向けて−平野部の湖沼を例として−」と題した基調講演を行いました。宍道湖・中海を例に、1950年代後半に主な一次生産者が沈水植物から植物プランクトンに変わることで栄養塩循環や動物相が激変したこと、だからと言って沈水植物を復活させることで望ましい状態になるとは限らないことをご紹介しました。
この講演をお引き受けしたのは、河北潟を見たかったからです。「里湖モク採り物語」という本で河北潟でもかつてはモク採り(水草を肥料用に採草すること)をしていたと記載したところ、石川県の関係者がご相談に来られました。透明度が低くCODが下がらない、どうすればよいかということだったのですが、お話を伺うと、富栄養化しているのにアオコはでたことがないとのこと。この栄養塩濃度でなぜアオコが出ないのか。一度行っただけで分かるものではありませんが、百聞は一見に如かずとも言いますので。
明日の視察が楽しみです。