計画停電

茨城県は今回の震災の被害が関東地方では多く、つくば市でも死者こそでていませんが、重傷者が4名となっています。余震もまだ続くなか、福島原発の事故。交通機関常磐線が動かず、今日はつくばエクスプレスも止まり、つくば市内にある息子の高校では明日の卒業式が中止となりました。
そんな中、14日夜に茨城県の被災地で行われた計画停電。そしてテレビでは、銀座で「自主的に」節電していると伝えていました。
何で余震が続き不安がぬぐえない被災地でいきなり停電で、銀座や渋谷みたいな繁華街はそもそも計画停電の対象から外れ、深夜も電気が使える状態なのか。どういう基準でこういう計画停電を行うのか理解できないでいたところ、14日のうちに茨城県知事が下記の要請菅直人首相と東電社長に出していました。
「先般、菅総理からお見舞いのお電話をいただいた時にも申し上げたのですが、計画停電は社会的・経済的に極めて影響が大きく、私どもとしては、国民あげて節電に努めることにより、何とか回避して下さるよう強く期待しているところであります。国民が2〜3 割の節電に努める、電車は間引き運転をする、企業は操業時間を短縮する等々により買電と併せた対策をとれば可能ではないかと考えております。1974年のオイルショックの時も国民がカを結集して切り抜けたところであります。
そうした中、14日夕刻、主として本県及び静岡県を中心に計画停電が実施されました。
今回の計画停電の対象地域1都8県の中で、本県は飛び抜けて被害も大きく、現在も2万人を超える多勢の県民が避難所生活を余儀なくされております。
本県では電気、水道などもまだ全面復旧しておらず、被災された皆様は厳しい生活を送っております。その茨城県内の地域が、なぜ計画停電の中で何らの配慮も受けず、一番先に対象に選ばれたのか県民は極めて疑問に思っております。
貴社におかれましては、対象地域をどのような基準で選ばれたのか承知しておりませんが、私どもとしては、首都圏への電力供給県でもあり、暗い不安の中で時間を過ごさぎるを得ない県民の皆様の心情を思う時、誠に遺憾に感じております。」
これを受けて東電はようやく、茨城県と千葉県の被災地を計画停電から除外したようですが、余震が続く被災地を真っ暗にしたという事実により、今後も多くの方から不信を抱かれることと思います。

追伸:関東地方以外の方は、「今回は1都○県で行われた計画停電」という見出しに、東京都区内も全て対象になっていると思ってしまうでしょう。
詳細は東京電力ホームページ資料にありますが、実は半数以上の区が、今回の計画停電の対象になっていないのです。なので銀座、新宿、渋谷などの繁華街は、やろうと思えば夕方から明け方までネオンをつけていることができるのです。

計画停電の対象になっていない区)
港区 千代田区 中央区 北区 江東区 新宿区 渋谷区 文京区 台東区 墨田区 品川区 豊島区 葛飾区 江戸川区

計画停電の対象になっている区)
荒川区 世田谷区 杉並区 足立区 大田区 目黒区 練馬区 板橋区