東京と地方の温度差

今夜(22日)また茨城沖で地震があり、つくばは震度3でした。産総研は今週いっぱいは上水の供給はできないとのことです。そして原発事故の影響で、すぐそこにある霞ヶ浦周辺産も含め、茨城県産ホウレンソウの放射能が基準値を超えて出荷停止になりました。

都区内の大部分は計画停電の対象外です。石油ショックのときと違って深夜も娯楽番組が流れ、灯りが突然消えることもありません。政府や東京電力幹部は、首都圏といっても全く温度差がある特異な空間の中で物事を進めているように、つくばにいる私には感じられます(例えば3月15日付記事)。同じ東大でも計画停電対象外の本郷キャンパスと、対象になっている柏キャンパスでも温度差があるように思います。

こういう温度差がある状況で、何もないことに越したことはありませんが、もし明日の21時にでも震度6くらいの地震が都区内で起こって犠牲者がでたら、どんな評価になるでしょう。

たとえばこんな感じでしょうか。

東京電力は、人口が集中する首都圏への電力供給のために原発を作った。そして原発を受けいれた地域が県外に避難するほどの重大事故を起こしてもなお、都区内への電力の安定供給にこだわり続けた。その結果、夜間も都区内に多くの人が留まっていた。地震の直接の影響だけでなく、夜間の突然の停電によるパニックが犠牲者を増やす結果となった。長引く余震や原発事故と、都区内への過度の集中の弊害と危険性を反省する機会は十分にあっただろう。政府がせめて『関東』全域での公平な電力の安定供給を目指し、都区内も含め均等に夜間の営業規制をかけていたら、ここまで犠牲者は多くなかったかもしれない。」

こういう事態にならないことを、切に祈っています。

(追伸)
23日1時50分、NHK総合は次に震災関係のニュースを流す予定時刻だけが映されていました。映画や娯楽番組を流していたのは下記でした。同じテレビ局が日中の番組では「テレビのコンセントは抜きましょう。節電に心がけましょう。」などと呼びかけていました。

日本テレビ、フジテレビ、テレビ東京、TBS、テレビ朝日