四十九日

この連休は春休みにできなかった家事や仕事の片付けです。今日はようやく、10年越しで書いている本の二校が終わりました。息子が残していった荷物も、分類・箱詰めをほぼ修了。

3月11日の震度6弱地震から始業まで、停電、断水、物不足。そんな中で息子の卒業(式は創立以来初めての中止)、遠隔の大学への進学。「茨城からの引っ越しは受け付けません」とか、スーツ買おうにも店も被災とか。一方で、大学教員として学生の安否確認とか、修了式をどうするかとか。

あれから50日が過ぎた今、家の内外が見かけ元通りになった中で、アップライトピアノが10cmくらいジャンプした跡は当分消えそうにありません(もともと足台があった部分の床が変色せずに残っています)。

これは壁に亀裂ができたのではなく、クロスがよれただけと思いたいところです(拡大しないと分かりませんね)。こうなったところが2カ所。

こういう写真を落ち着いて眺められるようになったのは、余震もそれほど頻繁に起こらなくなり、一頃のように放射線量が高くなることもなく、走りつつ考える時期が過ぎたということなのでしょう。これからは、3.11があらわにしたこの国の問題について、長期的な視野に立って、どう取り組むかを考える時期なのだと思います。

四十九日に法事をするのは、だいたい50日前後で気持ちに一区切りつく傾向があるということかと思ったりしました。