「水辺の小わざ」ファンからのお便り

5月3日付記事でご紹介した「水辺の小わざ」。
この本のファンの方から、ご連絡をいただきました。

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私も長年河川の魚類を調べている関係上、あのような仕事が出来たらよいと考え、著者や出版元の山口県土木建築部河川課(2010年)にあのようなすばらしい本を造れるようになった背景を問い合わせてみました。
Limnologyさんのお考えのように、確かに著者のような河川生態学の専門家集団がいたことが前提になっていましたが、そういう集団が山口県に存在しているのは独立行政法人水産大学校があるからです。そこでは淡水域の調査研究もできる施設もあり、フィールド重視の教育を行っています。
水産大学校山口大学の研究者を中心に県の自然環境行政と土木の河川行政がリンクして、漁業権などの権利を超えて生態系に配慮した河川管理行政を実施できる体制がとられていることで、多くの河川改修の現場で適用されています。また組み立て式仮設型の魚道の開発やモクズガニなど甲殻類の遡上流下の障害実験なども行っているようです。

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上記からはカットしましたが、このファンの方は、山口県の土木行政と比べて、自分が住んでいるところは。。。と怒っていました。私からすると、このファンの方の県に比べれば、霞ヶ浦で起こっていることの方が、あり得ないことです。なぜなら霞ヶ浦周辺には山口県に水産大学があるように、筑波学園都市の研究者が大勢います。ですが、これら研究者の反対を押し切って霞ヶ浦の自然を破壊するような事業を行い、専門家が科学的な根拠を持ってその間違いを指摘すると非科学的とか御用学者と断じ、国土交通省が間違っているから霞ヶ浦の環境はよくならない、アマチュアの思いつきである自分たちの主張だけが正しいと豪語する団体がいるからです。そして科学的に考えればそうなる確率が極めて低いこの団体の主張を、政権与党の大物政治家が鵜呑みにするような事態にまでなっているからです。
ここまで知的レベルが疑われるような馬鹿げたことが起こっている水域、霞ヶ浦以外に私は知りません。