参考書16 浅枝隆編著「生態系の環境」

今日は水環境論の試験日でした。終了後、この講義のPPTを入手できないかと学生さんから要望をいただきました。渡せない事情を説明し、参考書として、貧酸素水塊や内湾での流動については、順調に行けば10月発刊予定の拙著を、また河川や湖沼については「生態系の環境」を紹介しました。
「生態系の環境」には、私が講義で使っている図が多くでています。もともとは著者の浅枝先生から、「この図を使って陸水学の本を書こう」と持ちかけられ、どういう順でどのように解説すれば学生さんが理解しやすいか、過去3年間、講義を通じて検討してきました。その間、浅枝先生から「生態系という観点で一部を先に出せないか」と言われ、不器用な私は「一度に2冊も書けません」と断ったところ、浅枝先生ほぼ単独で「生態系の環境」が著されたものです。
「生態系の環境」は、同じ図を見て書かれたものですから当然なのですが、私の講義の順序とかなり似ていて、これが出たからには、私が陸水学の本を出す必要はないと思いました。
陸水学関係の私の講義で分からないところがあったら、「生態系の環境」は参考書として結構役立つと思います。私の講義では定義や語彙の解説などより、自身が環境をどう捉えるかに重点を置いているので、この参考書で語彙などを確認するとよいかと思います(多少日本語が分かりにくいところもありますが、図を見て考えてみて下さい)。

図説 生態系の環境

図説 生態系の環境