子供の脳脊髄液減少症発症、1年以内に治療改善96%

1月12日発売の読売新聞「からだ」に、子どもの脳脊髄液減少症に関する調査結果が紹介されていました。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=52840
脳脊髄液減少症は、見た目では病気には見えないので、本人が不調を訴えても「怠けている」とか「性格の問題」とされがちです。大人でもそんな扱いを受けると平穏ではいられないのに、子供ではなおさらだと思います。ましてや早期に治療すれば改善率も高いことから、教育現場での本症の周知が重要だと思います。

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脳や脊髄の周囲を満たす脳脊髄液が事故などの衝撃で漏れ、激しい頭痛やめまい、倦怠(けんたい)感、視覚障害などが続く「脳脊髄液減少症」で、子どもは発症から1年以内に治療すると、改善する割合が96%に上ることが、高橋浩一・山王病院(東京都港区)脳神経外科副部長の調査でわかった。

スポーツ中のけがや交通事故、尻もちなどで子ども(15歳以下)の時に脳脊髄液減少症を患い、同病院で治療した患者50人について調べた。うち28人はMRI(磁気共鳴画像)検査で異常が見られず、発症の経緯や症状、他の専門的検査でこの病気と診断された。

発症して1年以内に、脳脊髄液が漏れる穴をふさぐブラッドパッチ治療を受けた患者24人のうち、23人(96%)で症状が軽減。治療効果は発症から年数がたつほど低下傾向だった。

(2012年1月12日 読売新聞)