セキショウモ

先週の関西アサザ調査で採取したアサザは、水草に詳しいF先生がご自宅に洗面器を並べて栽培されています。F先生いわく、陸上植物より水草は遙かに栽培しやすいそうです。「土が少しと水さえあれば、100円ショップの洗面器で、アサザなんかいくらでも栽培できます。出張するときは多めに水をいれておけばいいだけですし。」
うちの研究室では霞ヶ浦アサザの成長と堆積物の成分との関係を実験していて、さすがに洗面器ではなくある程度の堆積物が入る深い容器を準備したのですが、実験目的でなければ、水草は気軽に栽培できそうです。
それで、琵琶湖に流入する水路に生えていたセキショウモを「手をかけずに」自宅で栽培することにしました。F先生によると最近外来のセキショウモが入ってきていて、シロウトではなかなか見分けがつかないそうです。下の写真のは外来です。
「ともかくセキショウモが生えていたら、産地情報教えて下さい」とのことだったので、毎日これを見ていたら、セキショウモの特徴は把握できるだろうと思いました。私は一時期海草の研究をしていて、セキショウモはCymodocea属によく似ています。Cymodocea属も素潜りで眺めるだけではロトゥンダータかセルラータか分からず根元をよく見なければならないのですが、セキショウモが在来か外来かも、やはり根元が重要なんだそうです。
遠隔の水草や購入した水草を栽培する場合、増えすぎて捨てる場合は水辺ではなく、「もやせるゴミ」として焼却処理しなければならないことは、言うまでもありません。