おすすめビデオ「映像詩 里山II 命めぐる水辺」

集中講義として開講した「水資源環境論」、今日が最終日でした。
水を資源として利用しつつ環境も保全していく上で人間による適切な管理が必要である例として、時間の余裕があるときは「NHKスペシャル 映像詩 里山II 命めぐる水辺」を紹介しています。
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2010020446SA000/
舞台は琵琶湖の湖畔。梅の花のような白く可憐な花が咲くバイカモという、県によっては絶滅危惧種に指定されている水草が繁茂する水路で、夏には地域総出で除去作業が行われます。そうしないと枯れた水草によりヘドロ化してしまうからです。
またヨシ原では冬にヨシ焼きが行われます。ヨシも枯れるとたまっていきますから、焼かないでいると陸地になります。番組ではヨシを焼いたところは枯死体もなく水辺として機能し、魚が産卵に来る様子が映されています。
講義では比較として、消波施設を作ってアサザを植えた霞ヶ浦有機物がたまった様子や、ヨシ焼きなど管理することなく植えっぱなしにした宍道湖のヨシ植栽地が10年後に陸地になった様子を紹介しています。
東大以外の大学からも集中講義の依頼があり、私のこうした講義を聴く学生さんは年間200〜300人くらいです。少しづつではありますが、科学的に正しい考え方を身につけた学生さんが増えていってくれればと思っています。

下の写真はビデオの舞台の地で、私自身が撮影したバイカモです。