謹賀新年

あけましておめでとうございます。
15年ぶりに、首の痛みがないお正月を迎えることができました。追突事故により生じた脳脊髄液減少症椎間板ヘルニアの完治まで、これだけの長い時間と少なからぬ費用を要し、心身ともに様々なトラブルがありました。事故当時、警察から物損として扱いたいと要望されたため、私の事故は人身事故にカウントされていないと思います。それでもこれほど大変だったのですから、当初から人身事故にカウントされるような事故の負傷者は、どれほど大変なダメージを受けていることでしょう。命を奪われた方に至っては、言葉もありません。今年も交通事故ゼロを目指して、できるところから取り組みたいと思います。
髄膜に空いた穴がふさがらない脳脊髄液減少症は、化学物質によって髄膜がふさがりにくい体質だから起こると考えています。その前提でアミノ酸服用など、このブログでご紹介している対処をしてきた結果、脳脊髄液減少症の症状はほぼ完治しました。
日本は欧米と違い、水田にまかれた農薬が河川に直接流出するので、直接・間接に農薬成分を取り込む確率は欧米より高いと考えます。実際、日本の平野部の湖沼では、除草剤が使われるようになった1950年代半ばから60年代初めの間に、沈水植物が全国一斉に衰退しました。生態系の基本となる一次生産者の主体が水草から植物プランクトンに変わってしまったのは、富栄養化が原因ではなく、ましてや護岸工事などの公共工事では全くなく、除草剤使用でした(Yamamuro et al. 2006, Yamamuro 2012)。日本全国で湖沼生態系を激変させるような状況で、人間に全く影響がないとは考えられません。
よく知られているように、水俣病では人間に症状がでる前に猫が狂死するなどの異変がありました。水界生態系にどのような異変が起こっているかを先入観なく観察すれば、化学物質の影響が見えるはずです。しかし日本の生態学関係者は、化学物質が原因で沈水植物が衰退したことを見抜けませんでした。宍道湖では沈水植物が復活したのですが、生態学関係者は透明度がよくなったからではないかなど唱え、化学物質の影響を確認しようともしません。生態学関係者が関わって始まった霞ヶ浦アサザ植栽事業や宍道湖のヨシ植栽事業は、「公共工事によって破壊された植生を再生する」との主張が驚くほど一致しています。なぜ現場から真実を見抜けないのか。
今年も陸水研では、現場の水環境から自ら考えることを通じて、私たちがより健やかに生きていける社会の実現に貢献したいと思います。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。