無垢塩草

知り合いが横浜市金沢区にある瀬戸神社が発行している「みたまのふゆ」という連絡誌(平成23年11月23日発行)を送ってくれました。そこには平成23年度夏季祭礼「天王祭」で、「無垢塩祓」(アマモ神事)の行事が復活されたとありました。御輿の出発前に「モク」と呼ばれているアマモを使ってお祓いをしたそうです。アマモを「モク」と呼ぶのは「無垢塩草の縮まった呼称と推察できる」との興味深い記載もありました。
拙著「里湖モク採り物語」にあるように、淡水の沈水植物も、日本全国で「モク」とかそれに近い名前で呼ばれていました。万葉集に「玉藻刈る」で始まる句があったり、水草を神社に奉納する儀式があったと書かれた郷土史を時々目にするのですが、海草も水草も昔から肥料に使われ大切に思われていたから「無垢=モク」と呼ばれていたのかもしれません。

(追伸)
高松市高松城跡は「玉藻公園」と呼ばれているそうです。高松城が瀬戸内海に面する水城で、堀は現在も海水が入ることから、お堀に拡がるアマモの花枝に由来したのかもしれない、とのことです。読者の方からの情報でした。