同じユーロ圏でも

昨夜は学会の大会実行委員長のご自宅でウエルカムパーティーがありました。奥様の手料理はすべておいしかったのですが、柿がデザートに出ていて、それを「Kaki」と呼んでいて驚きました。ご本人はこれが日本語とは知りませんでした。ドロドロになるまで完熟させた果肉にラズベリーとナッツをあえていて、スプーンを使っていただきました。
研究者の集まりなので話題は研究関係が多かったのですが、EUの南北問題が研究予算に顕著に表れているのが印象的でした。
ドイツの研究者は「EUのファンドを取らなくても、国内だけで十分な予算は確保できるので、最近はEUのファンドにあえて応募はしていない。」と言います。一方、ポルトガルの大学にいるAさんは、「国内には研究予算がないからEUの予算を取ってくるのに、大学が大部分を吸い上げて、私はただ働き。もう頭に来たから、近いうちにポルトガルの大学はやめて、併任しているノルウェーの研究員だけにしようと思う。」と言ってました。ポルトガル、スペインはEUの南側の国々の中でも、研究環境は非常に厳しいようです。若手研究者がテニュアの職につくのは絶望的に難しいとのことでした。