化学物質過敏症支援センターのニュースレター「CS支援」76号に、宮田幹夫先生の講演録が掲載されていました。長年、化学物質過敏症患者の診察をされてきた経験に基づき、化学物質過敏症の症状を紹介されていました。
症状が様々な器官に出るという点で最も困るのが、自律神経失調症です。手足の冷えや頻尿なども、この症状に含まれます。それと並んで困るのが神経精神症状で、特に「うつ」が出やすいことと記憶力の低下に困っているそうです。その他の症状としては生理不順、大人では皮下出血、子供では鼻血が出やすいそうです。これらの症状は全て、ブラッドパッチで脳脊髄液減少症が軽くなるまで、私の身に起こっていたことでした。
化学物質過敏症と慢性疲労症候群はどちらも化学物質が原因で、脳脊髄液減少症は化学物質の影響で髄液が漏れやすい、もしくは量が不足しやすい状態になったときの病態である、と考えています。理由は、自分の症状と化学物質過敏症の症状に共通点が多いと感じたからでした。今回、宮田先生の記事を読んで、ますます自説に自信を持ちました。髄液漏れでどうして生理不順や頻尿になるのか理解できないでいたのですが、これらは化学物質が直接影響していたのでしょう。
脳脊髄液減少症は化学物質の影響を受けている(=化学物質過敏症を併発している可能性がある)と考えると、多くの患者がブラッドパッチだけで全快しないことも頷けます。その場合は、化学物質(電磁波も含む)を減らしてみてはどうでしょうか。私が脳脊髄液減少症からかなり回復できた一因は、可能な限り化学物質を減らすよう配慮しているからだと思います。