現場から遠ざけての環境教育

8月4日記事でご紹介したシンポジウム「おもしろい水辺 水辺に興味を持ってもらうために」に参加しました。高校生の生の声も聞くことができ、いろいろ参考になりました。
中でも考えさせられたのは、某都立高校教員の方からの報告。高校の生物の学習指導要領には「外来魚によって在来魚の種類や個体数がどう変化したか、文献で調べさせる」とだけあって、生徒自らが調べるという選択肢は書かれていないそうです。
さらに都立高校の場合、たとえ部活であっても生徒が川や湖に入って調査ということは全く想定されておらず、何枚も書類を作成して、ようやく生徒による魚類調査が可能になったとのことでした。
平成24年10月に「環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律」が施行されても、学校では外来魚の影響を子ども達が現場で調べることさえままならぬ状況が残っているのでは、実効性のある保全につながる環境教育にはならないのではないかと感じました。