詐欺カンパニー

昨日のNHKクローズアップ現代」の表題は「詐欺カンパニー」でした。オレオレ詐欺などが減る一方で、普通の会社を装って極めて巧妙にだます手口が広がっているそうです。こういった会社による詐欺を含め、昨年1年間の特殊詐欺の被害額は、過去最悪を更新する見込みだそうです。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3608.html

私の知人も、怪し気な会社が仲介する投資にはまっています。科学者を長くやっていると、確たる証拠が無いのに「やめといた方がよい」と断言できない習性が身についてしまっています。それで私も申し込んで見ました。
怪しげな会社からは、英国の証券会社を仲介されました。しかしその証券会社から届く英語は、まるで文法がなっていませんでした。後述のようにネット情報も調べて、これは詐欺だと確信したので、「試しに出金依頼してみたら?応じなかったら確実に詐欺だよ。」と知人に伝えました。

知人のように、ちょっとその方面の知識があるがためにはまってしまうケース(普通、年利10%以上がコンスタントに続くなんてあり得ないけど、知人はあり得るケースを知っていた)と、ネット情報を浅くサーチすることで信用してしまうケースがあるようです。たとえば、その証券会社の住所が現実にあることをGoogleマップで確認するだけで信用してはダメ。私はストリートビューなどで様子を見て、イギリスのYahooに入ってからその会社の情報を調べるなどしました。全く記事がでてこなかったので、架空会社と分かりました。また、この会社が入金先として指定してきた口座も、この手の取り引きとしては二重になっていて、マネーロンダリングを疑わせるものでした。ちょっとでも疑わしいことがでてきたら、勧誘してくる会社の担当者ではなく、公的機関(消費者庁など)に相談するようにしましょう。

この証券会社を仲介した怪しい会社については、詐欺と確定した記事はないようです(まだ被害届がでていないのかな?)。知人が被害を受けたら即被害届を出して、知人のネット操作力を使って、またたくまに情報発信ということになりそうです。

詐欺会社は当然、ネットにいろいろな情報を散りばめています。ネット情報は、基本的に疑ってかかるべきです。詐欺に限らず、例えばWikipediaの記事も、利害団体による書き込みを疑う必要があります。例えば「内分泌攪乱物質」を日本語のWikipediaで見てから、Englishボタンで英語の解説を読んで下さい。日本語では人体への影響は確認されていないというスタンスですが、英語ではどうですか?

(追伸)
速報です。Aちゃんの学位論文、本審査を通ったそうです。よかったよかった。。