大学でセクハラ・アカハラを受けたら - 学内ではなく外部に訴えましょう

原典は下記です。矢印の文章は私のコメントです。
教員集団に囲まれ、よってたかっていろいろ言われたら、一学生としては絶望するかもしれません。しかしうまくすれば、あなたは教員よりも強い武器を持っているのです。諦めないでください。
http://d.hatena.ne.jp/m-urabe/20111015

1.まず他の人に話そう。
これが結構難しい。特に、心理的・実際的なダメージがあると、ちょっとしたことでも数ヶ月間も人に話せないことはザラである。それに、ハラスメントをする側は、気弱そうな人間を特にターゲットにするものだ。だが、一人で抱え込んでいては問題は何も解決せず、事態の悪化を招くだけである。ハラスメントを受けたと感じたら、出来るだけ早く、仲の良い友達などに話すこと。意外と「私もされた」「私も」となって、仲間ができるかもしれない。

    • > 私も自分の経験をいろいろな方に話したら、「私の娘も大学でアカハラにあって研究室を変えてもらったが、その教授には処分は一切なかった。」など様々な情報が寄せられ、実は大学はセクハラ・アカハラが頻発する場であることを悟りました。教員養成系の大学でも起こっています。小中学校のいじめが隠蔽される一因がこれかもしれず、社会全体の問題として、その改善を求める必要を感じるようになりました(たとえば暴露本っぽいものを書こうと思っています)。大学で学生さんがセクハラ・アカハラを受けるのは、決して稀ではないのです。例えば私の所属する東京大学自然環境学専攻関係では、7年間で3人もハラスメントで処分された教員を出しています。露呈していないものもいれたら、いったいどれくらいになるのでしょう。。。

2.できるだけ証拠を残せ。
いくらハラスメントが事実であっても、一人の証言では世の中は残念ながら信用してくれない。それどころか、あなたの訴えがねじ曲げられて、かえってあなたが不利な立場に追い込まれることさえある(これは私もいやというほど経験がある)。事実を第三者に客観的に訴えられるよう、あらゆる手段を駆使してデータを取ろう。そしてマスターデータは絶対に他人の手に渡さないこと。
なお、刑法の「名誉棄損罪」の条項には、公務員の場合、そのしたことが「真実であることを証明」できる場合には、公にしても罰せられないとある。公務員たるもの、そもそも公にできないようなことはしてはいけないのが建前というわけだ。国公立大学の教員はみなし公務員なので、そいつのやったことの事実性が証明できる場合には、公にしてもに名誉棄損にはならないことになる(ネット上に公開しても良い訳だ)。大学側にもみ消されそうになった場合など、このことは覚えておいた方がよいだろう。

    • > 敵は世間で「先生」と呼ばれる人種です。若くて職も地位もないあなたが敵に勝る可能性が高いのは、おそらくネットでの情報発信力でしょう。その力を十分にいかせるように、デジタルデータを残すようにしましょう。画像、音声など、有無を言わせないものが一番です。上記によれば、それをネットで公開しても名誉毀損罪にはなりません(私立大学だとダメかもしれませんが)。

データはPCだけに保存していると、敵がその手の能力に長けていると、ウイルスをしのばせて全データを破壊するかもしれません。必ずCD・DVDなどに定期的にバックアップを作り、友人や家族などにコピーを渡して保存してもらいましょう(私自身もそうしています)。

4.(これはあまり言いたくないが)大学を過度に信用するな
残念ながら、大学(に限ったことではないが、組織というもの)はたいてい、組織>>>個人の権利である。業績もあり、研究費もたくさん持っている教授をクビにするのと、何百といる学生の一人を退学させたり、任期付き職員の再契約を拒んだりするのと、どちらが大学の看板にとってダメージが大きいか、言わずもがなだ。大学内部でのハラスメント処分はどうしても甘くなりがちだし、完全にもみ消される場合だってある。もし刑事事件として立件出来そうな事例(強制わいせつ、脅迫、強要、暴行、職権濫用など。未遂でも立件できる犯罪もある)なら警察に被害届を出した方がよいし、その他の法で処分できそうな場合(ストーカーや盗撮など)も然りである。最終的には第三者のもとで裁かないと公正な処分は下されない、ということは念頭に置いておいた方がよい。

    • > そうなのです。教員は、さすがに自分の学生については多少は配慮するのでしょうが、自分の学生でなければどうでもいい人たちの集まりのようです。私が所属する東京大学自然環境学専攻では、ハラスメントを受けた学生がまだ在籍しているのに、全く処分も行わないままハラスメントを行った教員を復職させようとしました。私はハラスメントを行った教員の学生を引き取っていたので、「学生の気持ちを少しは考えてください。」と発言したら、「なぜ同僚を暖かく迎えようとしないのか!」となじられました。他の教員も「同僚を暖かく迎えるべきだ」と主張し、ハラスメントを受けた学生を引き取った私だけが浮いてしまったのでした。

5.訴えはなるべく口頭ではなく、文面で。
あなたの訴えがねじ曲げられないように、訴えや要求は文面(対面で行う場合でも、持参する)で行った方がよい。もちろんコピーをとって保管しておくこと。

    • > ただし訴えるのは所属する大学の●●相談室とかコンプライアンス●●ではなく、上記4で書かれているように、いきなり外部(警察など)にしましょう。内部の機関は、被害者であるあなたではなく、加害者である教員側に不利にならないで解決するよう、あらゆる手段を講じてくると考えた方がよいです。