障害者福祉施設で19人もの方が殺された事件、犯人は人を殺す危険があるとして措置入院していたのに、担当医師が「他人に危害を加える恐れがなくなった」と診断して退院させたと報道されています。
退院させる分には本人から訴えられる可能性は少ないですが、拘束する分には人権侵害として訴えられる可能性があります。なので、多少のことでは退院させよう、という雰囲気があったのかもしれません。
私が知っているケースでも、ハラスメントを行った後に精神的病いを理由に休職している者に対して、何の問題行動も起こしていなかったとの対応をして当人の復職を促していました。ハラスメントを受けた被害者が外部に訴える可能性は無いと踏んで、一方で加害者の方はクレームをつける可能性があるとの計算なのかもしれません。
交通殺人でもそうですが、日本は被害者(あるいは被害者予備軍)の人権よりも加害者(あるいは加害者予備軍)の人権を重んじている気がします。「死人に口無し」とか「泣き寝入り」という言葉は、死語になるのが理想だと思うのですが。