辺野古のマングローブ

大浦湾巡検で、マングローブ林を見てきました。
手前がメヒルギ、奥がオヒルギです。どちらも他地域よりはかなり低く、特にメヒルギの樹冠がまるで刈ったように低い位置で揃っているのが不思議です。世界の様々な地域でマングローブ林を見てきましたが、こんなのは初めてです。

マングローブ林のそこかしこにトビハゼがいました。地上を跳ねるのはともかく、水面でも跳ねていました。下の写真はそのトビハゼの巣で、U字のようになっているそうです。

U字を言えば普通はスナモグリの巣ですが、ここではスナモグリの巣はまるで蟻塚のようでした。こんなスナモグリ塚が林のあちこちにありました。この塚の下にある土を現在進行形で堀り出しているようで、上部の土だけが湿って黒みを帯びていました。きっとこの巣はシロアリの巣のように部屋ができているのだろう、などと参加者で話していました。

3mを越えるナマコなど、未記載種や絶滅危惧種がいる海岸は、今では立ち入り禁止です。

絶滅が危惧されているジュゴンは、これまで湾外の海草を食べているとされていましたが、大浦湾内の海草も食べに来ていることが分かったそうです。日本でここしかいない動物も含めて、沖縄で最も多様性が高い沿岸域をなぜ基地でつぶさねばならないのか。ジュゴン絶滅危惧種や未記載種の保全対策に万全を期しているならともかく、何もしないで工事が先行するのは、理解できない愚挙だと思いました。