私の卒論は宍道湖で夏に248地点で採取したベントス(環形動物、軟体動物、節足動物)を同定し、環境との関係を議論したものでした。環形動物の多毛類と軟体動物は国立科学博物館分館におられた今島実先生に師事して自ら同定し、節足動物(ユスリカ類、ウミナナフシ類など)は専門家に同定をお願いして、貧毛類以外は種(spを含む)まで落とし込みました。
今年度の研究として、そのうちの36地点について同様の同定を行ってもらったのですが、外注費として最も安価(かつ正確)にやってもらえたところで約90万円しました。ということは、248地点だと620万円かかることになります。卒論研究中、ほぼ半年くらい1日に2〜3時間しか眠れずにひたすら同定していましたが、同定だけでも620万円もする研究をひとりでやっていたのですから、さもありなんと改めて思いました。
若かったからできた仕事で、根性皆無状態の今の私では絶対にできないと思います。当時は性格ももっと几帳面だったらしく、データ類は全てほぼ完璧に整理されて残っています。いつから今みたいないい加減な性格になったのか、学生の頃の仕事を見ると本当に不思議です。37歳であった交通事故のせいだと思いたい。。。