要旨は発表より慎重に!

学生さんにありがちなのが、発表要旨をギリギリまで指導教員に見せず、「今日の正午締切なんですけど、これで出していいですか?」とメールしてくること。これはひどい!と全く違うストーリーにするよう指示することもありました。
ちょっと考えてください。あなたが発表用に作ったパワポは、あなたのパソコン以外どこにも残りませんね。でも要旨は要旨集として、少なくともその大会に参加した方の手元には残ってしまうのです。
しかも最近は要旨をWebで見れるようになりました。例えば私が会長を務める陸水学会でも、過去の大会の要旨はJ-stageで誰でも見ることができます。発表で「要旨集は○○が違っていたので修正してください。」と訂正する演者が時々いますが、残念なことにネットで公開されている要旨は修正されていません(あまりにひどい間違いは後で修正できるようにしてあげてもよいのではと思いますが)。
学生さんは「本番の発表内容がきちんとしてればいいや。」と考えがちかもしれませんが、後に残るのは要旨「だけ」だということを肝に銘じましょう。
私は所属する自然環境学専攻による「大人のイジメ」により、しばらく学生指導をしていないのですが、春の学会発表要旨で学生が出してきた要旨に仰天する教員は、今年も少なからずいるのではと思います。