2月27日のASLOで表記内容を発表する原稿とパワポ、英文校閲も済ませて、あとは発音をきちんと練習するだけになりました。
思っていた通り、1950年以前の霞ヶ浦湖岸では、浮葉植物が繁茂していたのは北西部のほんの一部だけでした。護岸工事が進むにつれて、船だまりや突堤などで波あたりが「人工的に」弱くなったところにアサザが侵入していました。例えば某論文で「アサザは全国でここしか種子生産できない」「遺伝的多様性が最も高い」と主張されている麻生では、護岸工事前にアサザはありませんでした。
こんなこと航空写真を見ればすぐ分かるのに、アサザ保全を進めた植物生態学者は科学者でありながら、なぜ過去をきちんと調べてから発表しなかったのか、理解に苦しみます(地元住民も「アサザは無かった」と訴えていたのに。。。)。
ASLOでは、アサザを霞ヶ浦の生態系再生のFlagship speciesと論じたConservation Biology誌に掲載された某論文を引用して、その論文がいかに大湖沼について何も知らずに書かれていたかを解説する予定です。
もう少し穏やかに反論する予定だったのですが、その論文の筆頭著者が、アサザは霞ヶ浦では保全しなくても波あたりを弱くすれば勝手に広がることを現場写真から明らかにした私の学生の発表に対して、「こんなの科学じゃない!」とけなしました。仕方ないのでASLOの場で、その方こそ科学者として問題があったことを示すことにしました。この発表での反響を受けて、Conservation Biology誌にも、アサザ保全論文の反論を投稿する予定です。