NHKスペシャル「追跡 東大研究不正 〜ゆらぐ科学立国日本」を見ました。再放送予定が掲載されていないので、内容をざっと知りたい方は下記リンクで明日くらいまではあらすじを読めます。
http://o.x0.com/m/638484
ネットにはまだ感想の書き込みが少なく、「追跡 東大研究不正」でググッてでてきた一番最初の感想記事は下記リンクでした。
https://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/18197843.html
「いろいろ考えさせる材料が提供されている。」とまとめた一方で、「STAP細胞のNHKスペシャルのように印象操作的編集を繰り返し、ゴシップネタも織り込んだものとは雲泥の差があります。STAP細胞のNHKスペシャルは酷かった。」でエンディング。これが本音であって、「STAP細胞の報道よりはマシ」程度だったというのが率直な感想だったのではないでしょうか。
私の感想は、相変わらずこの方面のNHKの取材レベルの低さを感じました。おそらくNHKの社員もしくはそのネットワークに、問題を起こしている理工系大学の内部事情まで聞ける人とのつながりがないのでしょう。極めて表面的なことをさらって、うまく落ちをつけただけの番組でした。
そもそも科学技術立国日本の危機ということであれば、大企業で相次いでいるデータ改竄と根底にあるものが同じであることに気づくはずです。また今回の番組で取り上げられた分子細胞生物学研究所と同時に匿名で告発されたのが、東大医学部でした。分子細胞生物学研究所の改竄と同様、図表の改竄が指摘されていました。そして分子細胞生物学研究所はクロ、医学部はシロとされたのですが、これについて詫間雅子氏は「『シロにする』という結論ありきであったという疑念を払拭することができない。」と指摘しています。
https://news.yahoo.co.jp/byline/takumamasako/20170814-00074077/
NHKにも同じ告発文が告発者から届いているのですから、こちらがシロとされたことも知っているハズなのに、それについては全く触れていません。
NHKがこんな浅薄な番組を作ると影響が大きいので、例えば下記などを参考に、できれば今回の告発者の方にもコンタクトを取って、根底にある問題に切り込んでいただければと思います。
http://blogos.com/article/246447/?p=2
