医者が言ってるからと信用してはいけない

認知症防止対策として、週末の夜は深夜までやってるTSUTAYAに行って週刊誌や新刊を眺めるようにしています。ちょうど1ヶ月前、ダイヤモンド社から出た「医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68」が目につき、立ち読みしてビックリ。何でこんなシロウトでも気づく矛盾だらけの本が堂々と出版されるのかと思いました。
たとえば現代人は糖分を取り過ぎというのはそうだと思いますが、「縄文人の食生活が理想」と書いているそばから、オリーブオイルを勧めています(縄文人が油を絞って食べていた証拠はありません)。また狩猟採集民は走り回っていたはずで、走るのは活性酸素によって体に悪い、との主張と矛盾すると思います(運動不足の方がはるかに健康を害すると思われます)。
そもそも、縄文人は「理想的な食生活」によって寿命が長かったのでしょうか。事故や病気、出産などによる早死にを除いた縄文人の平均寿命データなんて無いはずですから(少なくともこの本ではそういったデータは参照されていません)、縄文人の食生活が理想との主張をサポートするエビデンスはないと思われます。
こんないい加減な本、売れないだろうと思っていたら、電車の広告に30万部突破とあって驚きました。著作権で数千万円稼いだことになります。いい商売してますね。