清貧

今年度使える予算は、本務の東大とクロスアポで勤務している産総研から申請した競争的予算も含めてたった430万円と、就職して以来最低レベルであることにようやく気づきました。
「ようやく」気づいた原因のひとつは、このうちの半分近くが海外の共同研究者と相談して使っていて、特にヨーロッパやロシアの連中は長らくの研究予算削減で鍛えられていて、わずかの予算ですごく成果をあげてくれるので、全然不足を言ってこなかったことにあります。
もうひとつの原因は、本当にやりたいと思った内容が見事に不採択になったので、それまでにチョコチョコメモしておいた「この課題ならこの人にアドバイスもらおう」と思っていた方にいきなり「無料で分析してください!」的な30数年ぶりの無茶ぶりをしたら、あっさり引き受けてもらえたことです。かつて学生だったときに東大化工の某N教授から「山室さんから『お願いします!』と言われて断れる人はいない。」と言われたことがありましたが、まだその能力はあるようです。
30歳前半で総額1億の予算を取ってきたのに、還暦近い東大教授でありながらその10分の1しか当たらないのは世の中を相当甘く見たツケとは思いますが、それでもこの1年はやっていけるので、来年度からは世の中を甘く見ずに最高の策を練らねばと思います。
(追伸)
手賀沼ラソンの市民参加枠先行エントリー(本日20時開始)、早々に済ませました。世の中甘く見ないと決めたその日に「先行エントリーだから大丈夫」と甘く見てエントリーできなかったら、出鼻がくじかれるので。