島根県は有機農業を推進しているそうです

国交省出雲河川事務所は宍道湖に関わる様々なモニタリングを地道に継続されていて、そのひとつに動物プランクトン調査があります。過去からのデータを提供いただいたところ、宍道湖の動物プランクトンは2013年5月に激減し、その後2004年まで激減したままでした。2005年に1993年以前の半分程度まで回復して現在に至っています。
なぜ2005年に少し回復したのか謎でした。宍道湖ヤマトシジミから除草剤が検出されて出荷停止になり、除草剤使用が減ったのが2007年で、2005年と一致しません。
そんな中、「美味しんぼ109」で島根県が取り上げられていたことを思い出し、再読したところ、関係しそうな記載がありました。

島根県有機農業推進計画なるものが平成20年(2008年)の日付で描かれています。早速ネットでこの計画を読んだところ、「除草剤を使わない米作り」とは明記されていましたが、「殺虫剤を使わない米作り」とは一切書かれていませんでした。ちょうどその前年の2007年にシジミから除草剤が検出されてしまった手前、除草剤だけは明記しなきゃと思ったのかもしれませんね。
ということで、なぜ2005年から動物プランクトンが少し回復したのか依然として謎のままです。一方で、島根県がこんな計画を立てているのを知ったのは収穫でした。こんな計画を立てながら、宍道湖から万が一高濃度の殺虫剤が検出されたら「この計画はザル!」ということになりかねませんから、農業サイドはしっかり指導してくれていると期待したいところです。