汽水湖の研究者なら一度は行くべきなのがベニスと水月湖。ベニスは汽水域の分類基準が「ベニスシステム」であることから分かるように、汽水におおわれているからです。有名なゴンドラも、淡水ではなく汽水を漕いでいるんですよ。
そして水月湖は、約5万年までの年代を特定する「世界標準のものさし」と世界で公認された年縞があるからです。年縞が形成されたのは、水月湖がずっと汽水だったために塩分成層によって上下混合することが全く無かったからです。汽水域についてあまり知見のない研究者が「日本の汽水湖は全て縄文海進以降にできた」などと書いたりしていますが、それは全く間違いであることが分かります。
つくばにある地質標本館では11月18日(日)まで特別展「地球の時間、ヒトの時間 アト秒から46億年まで35桁の物語」を開催し、若狭三方縄文博物館からお借りした水月湖のコア試料を展示しています。つくばにお住まい、もしくは、たまたま来る用事がある汽水研究者の方は、是非、地質標本館にお立ち寄り下さい。
ご案内URLは下記です。
(追伸)
地質標本館キャラクタ―「杏桃ちゃん」「騎士くん」が、ミュージアムのキャラクター日本一を決める「ミュージアム キャラクター アワード」に参加中です(ふたり合わせてアンモナイト!)。今週初め時点で6位だそうです。投票期間は9月6日(木)までですので、引き続き応援よろしくお願いいたします。
https://www.museum.or.jp/museum-chara/
投票はこちらからできます。(一日一回投票できます)
https://www.museum.or.jp/modules/im/index.php?content_id=1133