日本の水界生態系撹乱の大部分の原因は人工化学物質

今日は共同研究者の研究室に行って、今後の研究の展開の一部についてご相談してきました。
私はこれまでも化学分析によって水界生態系の撹乱状態の原因を推定し、その改善策を提案してきましたが、分析対象は主に生元素(炭素、窒素、リンなど)やその安定同位体比でした。
しかし、水界生態系の撹乱の原因はよく言われる公共工事でも外来魚でも富栄養化でもなく、1950年代後半以降に急速に種類が増えている人工化学物質であると確信するに至ったので、今後はGC/MSやLC/MS/MSがツールの中心にしようと思っています。
日本の生態学者で、これらを使って原因物質の環境中の動態やその影響を定量化できる人はほとんどいないと思われますので、私がやらなきゃ誰がやるという覚悟を持って取り組みます。
(追伸)
あわせて、かなり長い間はなれていた音楽にも、そろそろ真面目に取り組もうかと思います。おそらく、人という種がこの後数千年サバイバルする上で最も重要なツールは物理学、化学、そして音楽ではないかと思います。